2009年11月01日 (日) | Edit |
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先日見た若冲の作品の中で、2点「これはすごいな」と思ったものがありました。
ふたつとも軸なんですが、一つ目は霧と雨を描いたもの。霧雨は山水画にもよくありますけど、その雨の降り具合が半端じゃなくて(笑) これは台風の中に立つ柳を描いたのかな?って思うくらい風が強くて、雨のしぶきが霧になってるのかなって思えるような風景。
こんな暴風雨の風景を描きたいと思う画家も酔狂だし、これを軸にして飾る人も酔狂(笑)
こういう遊び心のあるところがとってもいいなぁと思ってしまいました。

もう一枚は葡萄の軸だったんだけど…

私も絵を描くので考えるのだけど、よく絵でやってしまいがちなのが「キレイすぎる絵」
文様とか花一輪だったらいいけれど、野原を描いてて、その花で全部がきれいに咲いてて、正面で、葉っぱも整っていて正面向いてて…ってやってしまいがちです(^_^;) だってその方が描くの楽なんだもん。
自然の中という設定でそういう絵を描いてしまうと…見ていて気持ちが悪いものです。生け花で作った野原みたいで(ーー;)
そういうものを描くとき(だから滅多に描きませんが、実は今まさに野原に寝ころぶ猫さんの大作を製作中で、その点でとっても苦労しているのだ^^;)なるだけ自然に見えるように気をつけています。

で、若冲はそれがすごい。
軸になって飾られるべき絵を描いているのに、自然のまんま描いてる勇気もすごいけど(笑)
葡萄の葉っぱは虫食いだらけで、アイロンで伸ばした造化のような正面向きの葉っぱは一枚も無い。生っている実も歯抜け状態で…でも、これが自然の美なんですよねぇ。
こういうものを描いても、美しく見える絵描きのレベルって、ほんとうに素晴らしいと感嘆したのでございました。
ああ、まだまだ私は勉強不足、実力不足(>_<)落ち込みもするけど、がんばるぞーとも思ったのさ。行ってよかった。うんうん。
コメント
この記事へのコメント
私もそう思っています
図鑑なんかは葉の付き方や花の咲き方等を参考にするだけで
なるべく自分で見て歩いた植物を資料にしてます。
だから描く植物が片寄ってるけど。(笑)
だからといって自然そのまま描くのでは、やはりそれは写実的なだけの絵になるしね。
自分の中でどんな風に消化して組み立てて、自分の画風を出して行くかだと思うのです。
日本画の経験はその点が絵を描いて行く上でとても参考になりました。
枯れた葉や朽ちた実を描く感性は日本人ならではと思いますし
そういうのを意図して味わうように描き込まれるのもまた日本画の世界だと思います。
でもそれは揺るがない基本があってこそだと思うこともしばしば(^^;)
古臭い言葉かも知れないけど、私はやはり絵は基本が大事だと思っています。
2009/11/02(Mon) 19:28 | URL  | EMY #a2H6GHBU[ 編集]
☆EMYさん
おっしゃるとおり、基本は大事ですね。
文字でも絵でも同じですもん。基本ができたうえでのアレンジですもんね。生涯勉強ですね、こういう事は。

随分昔、高校生の頃に、枯れた花…エゴン・シーレのひまわりだったかなぁ。あの時代のヨーロッパの画家も、けっこう枯れた植物を描いているんですよね。枯れた花=死や老いの象徴…の絵を見て、こういう描き方もあるんだと衝撃受けた記憶があります。
それと反対に、生き生きとした植物に囲まれた死を描いた、ミレィのオフィーリアの植物の使い方にも驚きました。
(逆に私は近代日本画はほとんど知らないのですみません^^;)
同じ花でもきれいなのと枯れかけているものからでは、別の感情が生まれてくる、人間の感性っておもしろいですね。
2009/11/03(Tue) 10:05 | URL  | ねこて #L8AeYI2M[ 編集]
噛みこなし、栄養にして・・故郷に還る
去年から、薬草をたくさん描くお仕事があって、揃えていただいた膨大な資料をもとにイラストに仕上げましたが、やはり実物を見てスケッチを重ねることの重要性つくづく感じました。

似顔絵もイベントでない仕事(名刺とかパンフ)では写真をいただき『マンガ風にちゃちゃっとおねがいします』と言われます。似顔絵をマンガにするのは単純にするのじゃなくて、本人をよく観察して、自分で噛み砕いて描くので、相当なエネルギーを要します。その方にそれ相当のアクがないとマンガにならないですしね。だからアクのないかわいい子供達や、初対面の方は、見たままスケッチするようにしています。そうしながら、こっそり心の中の画用紙に対象の方をマンガにしてみています。死ぬまで飽きない、死ぬまで勉強ライフワークですね!!

すばらしいものを見て素直に感激したり、今の自分を振り返って落ち込んだり・・これって、ものすごく大事な素敵なことですよね!!両方自分の次への力になりますものね。

きっと日本人独特の『ま』とか『侘び・寂び』の美学は、西アジア方面からやってきた『美しいものの美しいところを全部、すべて隙間なく前に向けてシワ伸ばしてみせちゃう』っていう美学と激しく戦いながら、ときどき混ざりあいながら、・・今日に至ってるんじゃないかしらと思います。ときどき日本人は、それに疲れて『ま』とか『侘び・寂び』に戻りたくなるのね、自分の大事なふるさとですから。

今日は、さむいので家でおしごと。明日は『中当たり!旅行』の高山・下呂楽しんできます!
2009/11/03(Tue) 10:34 | URL  | れんくみ #-[ 編集]
☆れんくみさん
伊吹と比良に雪が降ったみたいですね。今朝は寒かった~
高山にも降ったみたいですよ。明日気をつけて楽しんで来て下さいね。

似顔絵ってリアルに描くほうがやりやすいですよね。キャラ風にちゃっちゃというのは、多分オーダーする方はその方が簡単だろうと思ってらっしゃるのでしょうけど、特徴をとらえてシンプルに描くのには相当テクニックがいりますもんね。

侘び、寂び。日本ならではの心意気ですもんね。大事にしたいです。
2009/11/03(Tue) 18:58 | URL  | ねこて #L8AeYI2M[ 編集]
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